だすく突然ですが、皆さんはご自身の便の状態をチェックしてますか?僕は便の状態を「ウンコンディション」と呼んでいます!笑
毎日見ているはずの「便」。
でも正直、じっくり観察している人はどれくらいいるでしょうか。
僕は理学療法士として15年間、整形外科と訪問リハビリの現場で身体を診てきました。筋肉や関節だけでなく、「生活そのもの」が身体をつくることを、何万人という利用者さんから教わってきました。
そして自分自身も、70kgから62kgへの減量、AST46→25、ALT119→43、γ-GTP108→39という血液データ改善、脂肪肝の改善を経験しました。毎日1万歩を260日以上継続し、浅煎りブラックコーヒーを1日3〜4杯、納豆ともち麦、バナナを食べることを習慣化し、早寝早起きと朝散歩を続けています。
その中で強く実感しているのが、
「便は、腸内環境の通知表であり、免疫の鏡である」
という事実です。
便の形を評価する「ブリストルスケール」とは?
便の形を評価する世界的な指標が「ブリストルスケール」です。
1:コロコロ便
2:硬い便
3:やや硬い便
4:普通便(理想)
5:やや軟らかい便
6:泥状便
7:水様便
理想は「4のバナナ状」。
単なる便秘・下痢の分類と思われがちですが、実はこれ、腸内細菌の勢力図や免疫状態を反映している可能性があるのです。


❶ 便の形と腸内細菌の関係
硬い便(タイプ1-2):悪玉菌優位のサイン?
硬い便の人では、メタン生成菌(例:Methanobrevibacter)の割合が高い傾向があります。
メタンは腸管運動を抑制し、通過時間を延長させることが報告されています。
(Gastroenterology 2014)
メタン生成菌は腸の動きを遅らせ、通過時間を延長させる働きがあります。その結果、水分が過剰に吸収され、コロコロ便になりやすい。
腸の通過時間が長い=悪い、という単純な話ではありませんが、腸内多様性が低下しているケースもあります。
理想的な便(タイプ3-4):善玉菌が活発な証拠
タイプ3〜4では、腸内細菌の多様性が比較的高く、短鎖脂肪酸(SCFA)を産生する菌が安定している傾向があります。
短鎖脂肪酸は、単なるエネルギー源ではなく、以下の重要な役割を担います。
- 腸粘膜バリアの維持(外部からの異物侵入を防ぐ)
- 炎症の抑制
- 制御性T細胞(Treg)の誘導(免疫の暴走を抑える)
つまり、理想的な便が出ている時は、免疫システムが正常に機能しやすい状態と言えます。
柔らかい便(タイプ5-7):炎症の可能性
軟便〜水様便では、特定の細菌(EnterobacteriaceaeやVeillonella)の増加が報告されています。
(Nature Microbiology 2018)
これらは炎症性疾患との関連が示唆されており、腸粘膜のバリア機能が低下しているサインかもしれません。
ただし、これらはあくまで相関関係。大切なのは「自分の今の傾向」を把握することです。
❷ 便と腸粘膜免疫:β-ディフェンシン2の役割
腸は単なる消化器官ではありません。
実は、体内最大の免疫臓器です。
IBS(過敏性腸症候群)の子どもでは、便の性状が乱れるほど腸内でβ-ディフェンシン2という抗菌ペプチドが増えることが確認されています。
β-ディフェンシン2は腸の天然バリア。
細菌から身体を守る重要な物質です。
しかし、これが過剰になると炎症を引き起こす可能性もあります。
つまり、
便が極端に硬い・極端に柔らかい
という状態は、
「腸の防御システムが揺れているサイン」
かもしれないのです。
❸ 腸-全身免疫のつながり:肌や心への影響
近年は「腸-皮膚軸」や「腸-脳軸」といった、腸と他臓器の連関が注目されています。
腸内細菌の多様性が低下すると、免疫バランス(Th17/Tregバランス)が崩れることが示唆されています。
(Cell Host & Microbe 2016)
これが、肌荒れやアレルギー、さらにはメンタルの不調にまで影響を及ぼすのです。
僕自身、遺伝性血管性浮腫(HAE)という難病を抱え、5日間の入院を経験したことがあります。免疫が揺らぐ怖さを知っているからこそ、腸を整える生活を人一倍徹底しています。
❹ 僕の実測データ:生活習慣と腸の安定
理学療法士として15年、自分を実験台にして得られたデータがこちらです。
| 項目 | 改善前 | 改善後 |
|---|---|---|
| 体重 | 70kg | 62kg |
| AST/ALT | 肝数値異常 | 正常値へ |
| 便形状 | 不安定 | タイプ4で安定 |
腸内環境を劇的に変えた「4つの習慣」
1. 納豆+もち麦
水溶性・不溶性食物繊維をバランスよく摂取。特にもち麦に含まれる「β-グルカン」は善玉菌のエサとなり、短鎖脂肪酸の産生を強力にサポートします。
2. 毎日1万歩(本記事執筆時点で260日以上継続中)
運動は物理的に腸を刺激し、蠕動運動を促します。また、歩くことで自律神経が整い、腸の動きがスムーズになります。
3. 浅煎りブラックコーヒー(1日3〜4杯)
コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」などのポリフェノールには、高い抗炎症作用と、善玉菌(ビフィズス菌など)を増やすプレバイオティクス的な効果が報告されています(J Agric Food Chem 2019)。
4. 早寝早起きと朝散歩
良質な睡眠と日光を浴びる習慣は、幸せホルモン「セロトニン」の分泌を促します。セロトニンの多くは腸で作られるため、生活リズムの安定は腸の安定に直結します。
便を見ることは「最高のセルフケア」
ブリストルスケールは、道具もお金もいらない「ミニ健康診断」です。
大切なのは、以下の3点です。
- 一喜一憂しない(1回ダメでも気にしすぎない)
- 数日の傾向を見る
- 生活習慣(食事・運動・睡眠)と照らし合わせる
もし、形が崩れている日が続くなら、それは身体からの「少し休んで」「食べ物を見直して」というサインかもしれません。
今日からできる3つのアクション
- 流す前に「形」を3秒チェックする
- 水溶性食物繊維(もち麦、海藻など)を意識する
- 10分でも多く歩き、自律神経を整える
派手な健康法ではありません。しかし、この積み重ねが数年後のあなたの身体を作ります。
健康は人生を楽しむための「資産」
僕は理学療法士として、多くの「健康を損なった後の方々」を診てきました。その経験から確信していることがあります。
健康は、人生を楽しむための根底にある土台(資産)です。
収入、キャリア、家族との時間。これらはすべて、健康という土台の上で初めて輝きます。
便を見ることは地味です。でも、最も手軽で、最も正直な自分自身との対話です。
あなたの今日の「ウンコンディション」は何番でしたか?
その数字から、自分の身体の声を聴いてみてください。
今日も、自分の身体を大切にしていきましょう。





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