
甘いものを食べ始めると、つい止まらなくなる



やめたいけど、我慢するのもつらい
そんな方に向けて、甘いものを「やめる」前に見直したい、甘さとの付き合い方を、3つに整理しました。飲み物、環境、そして甘味の置き換えという選択肢まで、順番にお伝えします。
僕は理学療法士として15年、生活習慣と体の関係を見てきました。僕自身は、甘いものを自分から食べることは少なく、飲み物も、コーヒーは必ずブラック、炭酸水は無糖、ジュースの類は飲まないようにしています。
その立場から、甘いもの好きな人の話を聞いていると、気になることがあります。


「甘いものが止められない」と言う人が多い理由
僕の周りでは、甘いものが好きな人ほど、「止められない」と言うことが多いです。僕の見立てでは、甘いものは習慣として身につくと、抜け出しにくいものだと感じます。
毎日の一杯、毎日の一口が「当たり前」になると、ないときに物足りなくなる。これは、意志が弱いからではありません。習慣は、意志より環境に左右されます。(もちろん、人によって感じ方は違います)
見えにくい「飲む砂糖」
甘いものの中でも、気づきにくいのが、飲み物に含まれる糖です。
WHO(世界保健機関)は2015年のガイドラインで、砂糖などの「遊離糖類」の摂取を、1日のエネルギーの10%未満にすることを推奨しています。さらに5%未満(成人で約25g。総エネルギー2000kcalの場合の目安)に抑えられれば、追加の健康効果が期待できるとしています(5%未満は条件付きの推奨)。
一方、各社の公式データでは、ソフトドリンク1杯の炭水化物(飲み物なので、ほぼ糖類と考えられます)は、次のとおりです。
| チェーン・商品 | 1杯の炭水化物 |
|---|---|
| ミスタードーナツ コカ・コーラ | 25.8g |
| モスバーガー ペプシコーラ(Mサイズ) | 31.9g |
| サブウェイ オレンジジュース(Mサイズ) | 34.5g |
1杯で、WHOが示す1日の目安(約25g)に届く、または超えることがあります。(出典:各社の公式栄養成分情報、2026年9〜10月時点。WHO. Guideline: Sugars intake for adults and children. 2015.)


買う前に確認したい、栄養成分表示の見方
甘さに気づきにくい理由の1つに、表示の分かりにくさがあります。パッケージの栄養成分表示には、似た言葉が並びます。
| 表示 | 意味の目安 |
|---|---|
| 炭水化物 | 糖質と食物繊維を合わせたもの |
| 糖質 | 炭水化物から食物繊維を除いたもの |
| 糖類 | 糖質のうち、ブドウ糖・果糖・砂糖など、単糖類と二糖類の合計 |
「糖類0g」と書かれていても、糖質(炭水化物)が0gとは限りません。飲み物や甘味料を選ぶときは、「炭水化物」の数字も一緒に見るのがおすすめです。(出典:消費者庁 栄養成分表示の解説)
また、「カロリーゼロ」「糖類ゼロ」などの強調表示には、基準があります。ゼロ表示は「全くゼロ」ではなく、基準値未満であれば表示できます。たとえば糖類なら、食品100gあたり(飲料は100mlあたり)0.5g未満で「糖類ゼロ」と書けます。数字が小さくても、量を飲めば積み重なります。
甘さとの付き合い方 3つ
- ① 飲み物から見直す
- ② 環境で決める
- ③ 甘味を「置き換える」という選択肢
① 飲み物から見直す
いちばん取り組みやすいのが、飲み物です。僕が実践しているのは、次の3つです。
- コーヒーは、必ずブラックで飲む
- 炭水化物を含まない、無糖の炭酸水を選ぶ
- ジュースの類は飲まない
ご飯やお菓子を我慢するより、飲み物を無糖に置き換えるほうが、続けやすいと感じています。いきなり全部を変えず、まずは1種類から試すのがおすすめです。


② 環境で決める
僕は、誰かから勧められない限り、自分から甘いものを摂ることは少ないです。「食べないと決めている」というより、自分から手に取る機会を減らしているという感覚です。
- 家に、甘いものを買い置きしない
- コンビニでは、お菓子の棚に寄らない
- 「ついで買い」をしなくて済む動線にする
意志の強さに頼らず、環境で決めてしまうほうが、結果的に楽に続きます。習慣化の仕組みは、こちらの記事でまとめています。
甘いものがほしくなる場面別に、先に決めておく
「ほしくなってから」考えると、どうしても流されやすくなります。先に、場面ごとの対応を決めておくと、迷う回数が減ります。
- 食後:お茶や無糖の炭酸水で一区切りをつける
- 仕事の合間:甘い飲み物ではなく、ブラックコーヒーや無糖のお茶にする
- 人からの勧め:断りにくいときは、少量だけ受け取り、その日の他の甘いものを控える
- 夜:買い置きを置かず、ほしくなっても手元にない状態にしておく
ポイントは、ゼロかイチかで考えないことです。「今日は少しだけ」を許すほうが、長く続きます。
③ 甘味を「置き換える」という選択肢
甘さそのものが完全に必要ない、という方もいれば、「甘味はほしい」という方もいます。その場合の選択肢が、砂糖の代わりに使う甘味料です。
僕は、ラカントを使ったことがあります。カロリーが少なく、血糖値も上げにくいと考えたからです。
ただし、甘味料に置き換えれば解決、というわけではありません。WHOは2023年に、体重管理や、生活習慣病のリスクを下げる目的で、砂糖以外の甘味料(非糖質系甘味料)を使うことは推奨しないという条件付きの勧告を出しています。長期的な体重面での明確な利点が見られなかったことが理由とされています。
なお、この勧告は糖尿病のある方は対象外で、糖アルコール(エリスリトールなど)は、この「非糖質系甘味料」には含まれません。僕が使ったことのあるラカントS(主原料は糖アルコールのエリスリトール)は、この分類には入りませんが、「甘味に頼りすぎない」という考え方は、どの甘味料にも当てはまると僕は考えています。
(出典:WHO. Use of non-sugar sweeteners: WHO guideline. 2023.)
だからこそ、甘味料は「ゼロにできない場面の代わり」として、量と使う場面を決めて使うのが現実的です。
甘味料を選ぶときに確認したい5つのポイント
- 原材料:何が使われているか(他の甘味料を混ぜていないか)
- 砂糖と比べた甘さ:同じ甘さにするための量の目安
- 加熱できるか:料理やお菓子作りにも使えるか
- お腹への影響:一度に多く摂ると、お腹がゆるくなる種類もある
- 価格と条件:1回あたりのコスト、返金保証、キャンセル条件
甘味料は、種類によって、甘さや使いやすさ、体への影響の出方が違います。表示と公式の説明を読んでから選んでください。
選択肢の1つ:アルロース
甘味料の1つに、アルロースがあります。公式の説明を整理すると、次のとおりです。
- 果物や穀物にも微量含まれる糖の一種で、人工甘味料とは異なると説明
- 日本の栄養成分表示では炭水化物に含まれるが、糖類は0gと説明
- 砂糖の7割程度の甘さ。砂糖大さじ1の代わりに、約1.5杯が目安
- 一度に大量に摂ると、お腹がゆるくなることがある
アルロースだけを使った商品を扱う専門店について、公式サイトで確認できた内容(商品、価格、送料、返金保証、確認できなかった点)を、別の記事に整理しました。体験談ではなく、公式情報の整理です。
商品の詳細は、公式サイトでも確認できます。
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続かなくなる人に多い、3つの落とし穴
- 最初から全部やめようとして、数日で反動が出る
- 飲み物は無糖にしたのに、その分を食べ物で補ってしまう
- 「ゼロ」「オフ」の表示を見て安心し、量が増える
どれも、意志の弱さではなく、やり方の問題です。減らす対象は1つだけに絞り、代わりに満足できるものを用意しておくと、反動が出にくくなります。


今日から始める3ステップ
全部を一度にやる必要はありません。1つずつ、順番に試してください。
1日だけ、飲んだものを書き出してみてください。量は、ざっくりで十分です。
書き出したものの中から、甘い飲み物を1種類だけ選んで、無糖のものに置き換えます。
甘味がほしくなる場面を決めて、そこだけは、量を決めて楽しみます。


1週間続けたら、甘いものへの欲求や、飲み物の満足感がどう変わったか、メモしてみてください。自分の変化に気づくと、続けやすくなります。
1週間のメモは、これだけで十分
STEP1の書き出しは、細かい記録でなくて構いません。続けやすい項目は、次の3つです。
- 飲んだもの(種類だけ)
- 甘いものを口にした時間帯
- そのときの状況(疲れていた、人と会っていた、など)
1週間分を見返すと、「いつも同じ時間・同じ状況で手が伸びている」と気づくことがあります。気づけたら、その場面だけを対策すれば十分です。
よくある疑問
まとめ
- 甘いもの好きな人ほど「止められない」と言う。習慣になると抜け出しにくい、というのが僕の見立て
- 飲み物の糖は、気づきにくい。ソフトドリンク1杯の炭水化物は、約26〜35g
- 見直しの順番は、①飲み物 ②環境 ③甘味の置き換え
- 甘味料は、置き換えれば解決ではない。量と場面を決めて使う
- 治療中の方や食事の指示がある方は、自己判断せず、医師・管理栄養士に相談
甘いものとの付き合い方は、人それぞれです。無理にゼロにせず、続けられる形から、今日の1杯から見直してみてください。





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